気功はいつ生まれたか?

気功という言葉自体は、隋や唐の時代の古文献にも登場していますが、東洋医学等で用いられる気功は、1950年頃に古典を創出され、定着した言葉にすぎません。しかし、この気功という技自体は、すでに3世紀頃から、「浄明宗教録(じょうめいしゅうきょうろく)」や「抱朴子(ほうぼくし)」という道教系の文献に登場しています。気功の前身となる技は、存在していました。体の各部分に気を導くという導引術(気功療法)、行気(こうき)=気のめぐらせ方、布気、古い気を吐いて新しい気を取り入れる吐納(とのう)、内丹(ないたん)、存思(ぞんし)=瞑想、座忘(ざぼう)、静坐(せいざ)等です。

こうした修練法は、日本でも平安時代から研究されていて、江戸時代には貝原益軒(かいばらえきけん)の「養生訓(ようじょうくん)」等色々な本で取り上げられています。

これらの起源については、とても古く、紀元前5世紀の「行気玉佩銘(こうきぎょくはいめい)」は、気功についての最古の史料となっています。この史料には、行気を続けることにより、気血が体内の全経絡を転動し、心身の健康が向上するその経過が述べられています。